地上デジタル（UHF）・BSアンテナTV配線工事（石川県羽咋市）

先日、地デジが映らないと連絡があり、点検にお伺いしました。

現在映る状態にあるテレビは全部で3台あるそうで、3台とも全て映らないという事でした。その場合は、一番元になっているアンテナ本体から受信レベルや機器の状態（破損や腐食などの有無）を調べていき原因を探っていくことになります。

まずは2階の屋根の上に上がり、アンテナ本体を調べました。それがこちらの画像になります。

アナログ（VHF）から地上デジタル（UHF）に切り替わった頃に取り付けられたアンテナだと思うのですが、メガネフィーダー線が使用されています。最近ではあまり見ないケーブルですね。

昔のテレビ配線は、特性インピーダンスが300Ωのフィーダー線や、メガネフィーダーというアンテナケーブルが使用されていました。

現在は、住宅では特性インピーダンス75Ωの5C同軸ケーブル（4K8K対応）を使用しています。

アンテナ本体から出ているケーブルがメガネフィーダーという事で、レベルチェッカー（受信レベルや物理チャンネルを調べる測定器、アンテナ方向を合わせる）に接続できないので、ブースターの二次側から受信レベルを点検します。

こちらがブースターですが、フタを開けてみるとそこそこ腐食しています。大なり小なり雨が侵入しているようです。

経年劣化なので仕方がないのですが、これぐらい腐食していると受信レベルが落ちてしまいますし、そもそもテレビ信号を送れなくなっている可能性もあります。

また、テレビ信号を送れたとしても信号の質が劣化してグチャグチャになってしまいテレビが映らないという事もあります。

ブースター本体を新しいものに交換になります。

受信レベルを点検してみたところ、多少受信できていますが弱いというのと、信号の質を測る数値も悪かったため、地デジアンテナ本体と地デジブースターを交換することになりました。

またアンテナマストも錆びているので、こちらも交換します。

アンテナマストの元のサイドベースは綺麗な状態だったのでそのまま使用します。ビスの本数が少なかったので、数本プラスしてステンレスの太めのビスを追加で打ち込みました。

また、こちらのお家はたまたまですが、アンテナ本体やブースターも良くなかったのですが、リビングのテレビ本体も故障しており、テレビが映らない状態となっていました。

地デジアンテナ本体とアンテナマストとブースターの一式を交換しました。ブースターを新しく付けたり交換したりした場合はまず受信レベルの数値を確認しながら利得の調整をします。

受信レベルというのは、分配器の数やケーブルの距離により数値が劣化していくので、アンテナ本体の場所で受信レベルがある程度高くなっていないといけません。

でも逆に受信レベルが高すぎると映らないテレビも出てくるので、バランス良く調整します。

受信レベルは低すぎても高すぎてもダメです。また、BERやMER、C/N比などの信号の質も大事です。

受信レベル自体が正常値に近づけば、BERやMER、またC/N比などの数値も必然的に良くなっていきますけどね。

レベルチェッカーで数値を確認しながら、ブースターの利得を調整します。

最後にテレビが映るか確認するのと、レベルチェッカーでテレビ（末端）での受信レベルを確認します。また、テレビ本体のリモコン操作でアンテナレベルの数値を確認します。

ちなみに、テレビ本体で確認できるアンテナレベルの数値はただの数値です。特に単位はありません。

テレビ番組を安定して正常に視聴できるかを確認できる数値になります。

今回、こちらのお客さまのリビングのテレビにはブルーレイも接続してあったのですが、前に接続作業をした業者さんがいるようなのですが、配線が少し間違っていてBS番組が録画できない状態になっていました。

そちらのテレビ裏側の配線も今回は配線をし直し、地デジもBSも普通に録画できるようにしました。

あと余談になりますが、前のブースターの100Vの電源ケーブルがネズミにかじられて、銅線が剥き出しになっている状態でした。

それはお客様にお伝えしましたが、とても危険な状態ですね。

感電する危険もありますが、100V以上の電気が通っているケーブルの銅線が剥き出しになっているという事は、ショート（短絡）する可能性もあるという事です。

ショート（短絡）する可能性があるという事は火災の発生源になる可能性もあるという事になりますので、十分に気をつけたいところです。

ネズミは基本的に食べ物がある場所に現れますから、キッチンなどのケーブルがネズミにかじられていないか、たまにチェックした方がいいですね。

地デジのアンテナやBS放送のアンテナに関する事でしたら、お気軽に当店へお問い合せください。