オール電化の電気代やメリットとデメリット(富山県・石川県)
2021/09/10
オール電化のメリット デメリット
オール電化とは
オール電化という言葉が出始めてもう10年以上が経ちますね。
そもそもオール電化とは、どのような事なのかというと、夜間蓄熱機器、厨房機器、空調機器に200V電源の電化製品を使用している場合、オール電化と言っています。またオール電化住宅と言ったりもしますね。
夜間蓄熱機器というのは主に給湯器のことで、電気温水器かエコキュート、または蓄熱暖房になります。
厨房機器はiHクッキングヒーターですね。空調機器はエアコンの事です。
オール電化は、これらの機器の電源が200Vになります。
それではこのオール電化のメリットとデメリットですが、一般的な意見や私の個人的な見解です。
⚫︎オール電化のメリット
①火やガスを使わないので安全
②オール電化に特化した電気料金プランがある
③灯油切れなどの心配をする必要がない
④光熱費が安くなる可能性がある
⑤電気停電時、電気温水器やエコキュートの場合はタンクのお湯を使用できる
以上が代表的なメリットでしょうか。
例えば、iHクッキングヒーターなど個別でメリットを言うと、調理するときの火加減が簡単、調理している時ガスの火よりも周辺が熱くならない(夏場は暑くない)、熱効率が良いのでガスの火よりも早くお湯が湧くなど、もっとメリットはあると思います。
⚫︎オール電化のデメリット
①初期導入費用が割と高め
②1人暮らしや2人暮らしのご家庭にはあまり経済効果はない
③電気停電時、ガスコンロなら使えるが、iHクッキングヒーターは使用できない
(給湯器の場合は、ガス給湯器でも石油給湯器でも電気の給湯器でも停電になるとお湯は沸かせません)
④都市ガスなどでガスの料金が安い場合は、オール電化にすると光熱費(電気代)が高くなる
以上がデメリットでしょうか。
ガス代というのは、住んでる地域によってガス料金が違うので、もしガス代が安ければガスコンロやガス給湯器でも良いということになりますね。
私が住んでる地域は、ガス料金はそんなに安くないのでオール電化が多いです。ガスをやめていくご家庭は多いです。
灯油代は20年以上前は1リットル30円〜40円など、安い時代はありましたね。灯油が安い時代は、石油給湯器を取り付ける家がほとんどでした。
でも今後、灯油が高くなることがあっても、安くなることはあまり期待できませんね。ですので、石油給湯器も少しずつ減っていくでしょう。
エコキュートのメリット デメリット
エコキュートのメリット
ご存知ない方もいるかと思いますが、このエコキュートという電気でお湯を沸かす給湯器は非常に賢い機能を持ち、省エネに特化している給湯器です。電気代も電気温水器の約1/3になります。
一概には言えませんが、4人以上のご家族であれば、ガス給湯器のガス代や石油給湯器の灯油代と比べても電気代の方が安くなると思います。
ただ、1人暮らしや2人家族のご家庭の場合は、ガス代や灯油代の方が安くなる傾向があると思います。
画像を見ても分かると思いますが、エコキュートはそれなりに大きい貯湯タンクと室外機を設置するスペースが必要なので、一人暮らしのアパートに設置するには不向きな給湯器ですね。
ただ最近はアパートでもエコキュートを導入しています。
同じ電気で沸かす「電気温水器」の方は、消費電力が大きく電気代は高いです。「深夜電力」という安い電気料金プランの契約をしていても、電気料金はやはり高めです。
私の家は、石油給湯器(灯油)→電気温水器(電気・夜間電力)→エコキュート(省エネ電気)と変わってきているのですが、電気温水器の時代の電気代は本当に高かったです。
月に電気代が30,000円近くするときもありました。
電気使用量の明細を見ると、夜間に使用している電気量が多いんですよね。夜間に使用している電気は、照明やコンセントも多少ありますが、ほぼ電気温水器の消費電力でしょう。
現実として、エコキュートに機器を変更して、電気代は約ですが1/3近くに減りました。
エコキュートの導入費用は、本体の仕様やタンク容量によりエコキュートの本体金額に差はありますが、4人家族用のエコキュートで、工事費・材料費・税込の総額で、390,000円〜になると思います。
ただ、ランニングコストを考慮すると最終的に経済効果はあると思います。
エコキュートを導入した場合、電気代がどう変化するかのシミュレーションは電力会社さんにお願いすると、無料でしてくれます。
私たち電気工事店もだいたいの電気代を計算することはできます。
お気軽にお問い合わせください。
200Vエアコンのメリット デメリット
100Vのエアコンと200Vのエアコンの違い
ルームエアコンには電源が100V(ボルト)のものと200V(ボルト)のものがありますが、なぜ100Vと200Vがあるのでしょうか。
どうしてエアコンに電源が100Vのものと200Vのものがあるのかと言うと、それは消費電力の差です。エアコンの機能が多いと200Vになるという訳ではありません。
エアコンに限らず電化製品全てに言えますが、最大消費電力が2,000W(ワット)を超えてくる製品は、メーカーは200Vとして製造します。
この理由は、電気工事に関係してくるのですが、住宅の既存の配線( VVFケーブル太さ2.0mm)というのは約20A(アンペア)までしか電気を流すことができません。(正確にはケーブルの距離により流せる電流値は変化します)
正確に言うと少し違うのですがざっくり言うと、電流が20A(アンペア)=消費電力が2,000W(ワット)です。
ただ先ほども書いたように既存の配線は、20A(アンペア)までしか流すことができません。これは電圧が100Vの場合の時です。
この電圧を200V(ボルト)に変換すると、電流10A(アンペア)=消費電力2,000W(ワット)になります。
つまり100Vを200Vに変えると、電流値が1/2(半分)になります。
そして、電圧が200Vの場合、電流20A(アンペア)="最大"消費電力が4,000W(ワット)になります。
P(消費電力W)=I(電流値)× V(電圧)
正確には違いますが、ざっくりと消費電力を計算するなら上記の式で問題ありません。
なので、消費電力が2,000W(20Aアンペア)を超える製品は、電源を200Vの仕様にして、建物の既存の配線をそのまま使えるようになっています。消費電力が2,000Wを超える製品で100Vのままだと、太いケーブルに配線し直す必要が出てきます。
ちなみに、200VのiHクッキングヒーターの場合は、最大消費電力が5,8kw(5,800Wワット)になるので、30Aのブレーカーが付いて、ケーブルのサイズも2.6mmと少し太くなります。
それで、最大6,000Wまでの消費電力に対応できるという訳ですね。
ですので、200Vのエアコンは消費電力が大きいのです。
電気代と消費電力の関係は直結していますが、「消費電力が大きい=電気代が高くなる」という訳ではございません。電気代が高くなるかどうかは、電化製品を使う人の使い方次第です。
除湿運転(再熱除湿)や暖房運転の設定温度を上げ気味にして長時間運転すると、やはり電気代は高くなると思いますが、自動運転で使用すれば、今はどのエアコンも細かく運転を制御してくれますので、電気代も抑えることができると思います。
比較的、長時間使用しそうなリビングのエアコンは、カメラ付きにした方が良いと思います。
カメラ付きのエアコンは、人の有無・人の体温・壁の温度・床の温度などを感知し、必要最低限の運転をします。
つまり、最高の省エネ運転をしてくれるという訳ですね。
カメラ付きのエアコンは、どのメーカーでもスダンダードモデルより少し金額は高くなりますが、リビングのような長時間使用する場所では経済効果はあるでしょう。
オール電化のメリット・デメリットから話は少し逸れました。
オール電化は住んでいる地域や家族の人数によってメリットとデメリットはありますが、総合的に見て個人的には良いもの・便利なものだと感じます。
ただもし今後電気代があまりに高くなるようでしたら、太陽光発電や蓄電池など、また色々考え直す必要もありますね。
オール電化で何かご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
また、当店では石油給湯器やオイルタンクの交換工事もしております。