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ルームエアコン ガスチャージ(R410a)(富山県黒部市)

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ルームエアコン ガスチャージ(R410a)(富山県黒部市)

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2021/08/26

エアコンのガス漏れ・ガス不足 隠蔽(先行)配管(黒部市)

修理前の室内機です

先日ですが、富山県黒部市のお客様のルームエアコンが冷風が出ないということで点検に伺いました。最初は別のエアコンの点検をしてたのですが、こちらのエアコンも冷えないという事で点検してみました。

こちらのお部屋のエアコンは、隠蔽配管(先行配管とも言う)されております。お家が築20年で、エアコンが2015年製ですので、隠蔽配管を再利用し交換されたエアコンという事になります。

隠蔽配管(先行配管)の場合は、冷媒配管を新しく替えることが難しいので、そのまま配管材料を流用します。

冷媒配管を再利用したという事は、ナットもそのまま前のを使用した可能性も大きいです。ということは、フレア加工もしていないという事になるので、前の2分3分のナットをそのまま締め付けたという事になります。

隠蔽配管の場合は通常そういう工事になりますので、それは問題ありません。

ただ、こちらのエアコンを工事した人は古いエアコンからナットは外し、そのまま新しいエアコンにナットを締め付けただけなのですが、その接続部分から漏れている可能性があるのです。

接続部分ではなく、本体の熱交換器からガスが漏れている可能性もあります。

ただ、もし接続部分から漏れているとしたら、ちょっとお粗末な工事になります。エアコン工事が初心者でもそんなミスはなかなか起こしません。

こちらのエアコンの冷媒ガスは、R410Aを使用しています。まずリークディテクターを使い、どこからガスが漏れているのか確認する必要があるのですが、ガス漏れの今の状態でもガス圧は少しあるのですが、もう漏れるほどのガスが残っていないので、まず適当な量のR410Aを充填し、冷媒配管内のガス圧を上げます。

そうすると、またガスが漏れ出すので、そこをリークディテクターで検知し、漏れている部分を特定します。

エアコンのガス漏れ・ガス不足 隠蔽(先行)配管(黒部市)

修理前の室外機です

こちらが作業前の室外機です。これから、この室外機から適当な量の冷媒ガスを充填して行きます。接続部分からガスが漏れていれば、このまま修理していきますが、室外機や室内機の熱交換器や冷媒回路からのガス漏れだった場合は、メーカーに見積もりをお願いしようと思います。

ガスを充填しているところの写真を撮り忘れたのですが、ガス容器をデジタル台秤にのせ100gほど充填しました。そして室外機からリークディテクターでガス漏れ部分を探っていきました。

室外機本体内部や、室外機側の接続部分からガス漏れの反応はなかったですね。以前にもブログで書きましたが、冷媒ガスというのは空気より重いので、下に下がります。

ですので、リークディテクターで探るときも下の方にプローブ先端を持っていき探ります。

エアコンのガス漏れ・ガス不足 隠蔽(先行)配管(黒部市)

隠蔽配管の室内機

ガス漏れ点検する前の室内機です。隠蔽配管なので、専用の工具を使用し、本体を壁から浮かせ冷媒配管の接続部分が見える状態にします。

エアコンのガス漏れ・ガス不足 隠蔽(先行)配管(黒部市)

室内機側の接続部分です

こちらが本体を浮かせ、それから断熱材を外した状態の接続部分です。ここまで外してみて分かったのですが、こちらのエアコンを取り付けた人はエアコン工事にあまり慣れていない人が取り付けたと感じました。

初めは誰も慣れていない訳なので、慣れていないというのは良いのですが、工事がこういう結果になってしまうのであれば、最初は側に慣れている人が見守りながら工事をするべきですね。自分にも言い聞かす感じでそう痛感しました。

断熱材の巻き方もかなり雑でしたし、付属の断熱材もなぜかボロボロです。しっかり断熱されていません。そもそも普通に工事をすれば接続部分からガス漏れはしません。正直言うと、こういうエアコンを触るのは怖いのです。自分が触った事でもっと悪化したらどうしようと思う訳です。

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リークディテクターでガス漏れ点検中

室内機側の接続部分をリークディテクターで探ってみます。するとすぐに「ピーピー」とガス漏れ反応がありました。画像の真ん中の黒い細長いのがリークディテクター(ガス漏れ検出器)の先端です。画像の先端をあてている接続部分で反応がありました。

こちら以外の場所で、ガス漏れ反応は確認できませんでしたので、早速修理に取りかかります。今回、おそらくこの1ヵ所のガス漏れが原因だったのですが、念の為に室外機側、室内機側全部で4ヵ所全ての接続部分のフレア加工し直し、再接続をします。

こういう場所が1ヵ所でもあると全て疑わしくなります。また、今回自分がこちらのエアコンを触るとなると、今後こちらのエアコンに何かあれば私の責任ですから、今回の機会にしっかりとした作業をして完了させたいと思います。

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室内機側のフレア加工し直し、再接続

最初に仕事のしやすい室外機側のフレア加工のやり直しと再接続を終わらせました。次はこちらの室内機側なのですが、もう作業をする前からやりづらいと感じます。

フレア加工をやり直すので、本当は室内機を1度取り外したいのですが、ドレンホースが繋がっているので、下手に外したくありません。ドレンホースも実際どう繋がっているのか、よく分からない感じでしたのでドレンホースまで触りたくありません。今の状態でそっとしておきたいのです。

そういう訳で、室内機が取り付けてある状態でフレア加工なのですが、やりづらかったですね。ちなみにガス漏れの原因は、おそらくナットの締めが足りなかったからですね。

ナットをレンチで外したとき、かなり簡単に外れました。ゆるかったですね。あと細かい事を言えば、フレアの開きの寸法も正常よりも大きめでした。

エアコンのガス漏れ・ガス不足 隠蔽(先行)配管(黒部市)

室内機側の再接続

とりあえずフレア加工が終わり接続していきます。そして室内機を元の状態に戻します。断熱材ですが、今回は隙間なくしっかりと断熱しました。

エアコン本体・冷媒配管は断熱が大事です。

エアコンのガス漏れ・ガス不足 隠蔽(先行)配管(黒部市)

真空引き 冷媒ガス充填

最後に電動ポンプで真空引きをして、R410aの冷媒ガスを全量充填します。以前にブログでも書きましたが、R410aのガスは混合冷媒ですので、追加(チャージ)は禁止になっています。冷媒ガスを入れるなら決められた量をフル充填です。実際は、追加で対応する業者もいるようなのですが、普通は私もそうですが全量充填します。

今は主流はR32という冷媒ガスですが、R32の場合は単一冷媒ですので、追加も構わないのでしょうけど、やはりエアコン本体にどれだけのガスが残っているのか分かりませんので、追加はせずに全量入れますね。

エアコンのガス漏れ・ガス不足(黒部市)

試運転

作業が全て終わり試運転をして、冷房運転できるか確認をして完了いたしました。

こちらのような接続部分からのガス漏れの場合は、はっきり言うと施工ミスなので、何年経過していても工事した業者が責任を持って無償で対応すべきだと思います。

当店で取り付けたエアコンは、こういう場合のガス充填作業は永年無料で対応します。当然です。むしろお客様にご迷惑をおかけしているので、逆にお詫びをしなくてはならないぐらいです。

この接続部分からのガス漏れですが、取り付けてから3年〜5年の間に症状が出てくる(冷えない・暖まらない)ケースが多いように感じます。

工事してからもう数年経っていると、取り付けしてもらった工事業者に言いづらい部分も出てきますね。仲の良い人だと別ですが。

また、同じ工事業者に依頼しても数年経過していると、ガスチャージ作業として料金を請求されるのが普通だと思います。

たまにお客様とお話をしてみると「エアコンのガスはたまに抜けたりするもの」と思われている方も実際にいらっしゃいますし、「エアコンのガスは何年くらいに1度入れればいいの?」と聞かれた事もあります。

そういう時は、「エアコンのガスは基本的に寿命がくるまで抜けるものではありません」と説明しますが、室外機の経年劣化、腐食によるガス漏れというのもあるので、その場合はエアコンの寿命になります。

ただ前にも書きましたが、接続部分からも通常はまず漏れる事はありませんので、今回のケースは割とレアなケースです。

今年、R32を2回、R410aを1回と合計3回ガスを充填する機会がありましたが、私の場合ですが、ガスの充填は普段なら1年に1度あるかないかです。

ちなみに、施行ミスによるものが2回と、もう1回はエアコンを移設しようとしたのですが、エアコンを外すときに冷媒回収(ポンプダウン)をせずに外した事によるものでした。

R32とR410aのガス容器も基本的には万が一自分たちが施行ミスをした時のために在庫しているものです。

たまに中古のエアコンの取り付けを依頼されることがあります。自分で外したエアコンを取り付けるのは良いのですが、誰が外したか分からないエアコンというのは、少し不安になるのでガス持参で工事に伺います。

エアコンの移設もしておりますが、10年以上経過するエアコンや、かなり室外機が錆びているエアコンは移設は難しいかもしれません。

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