漏電?短絡(ショート)?(石川県七尾市)
2021/08/15
漏電?短絡(ショート)?
石川県七尾市 コンセントプラグのショート(短絡)
電気回路の点検調査。
先日の夜、あるお客様から漏電してブレーカーが上がらないのですぐに点検して欲しいとご依頼があり、すぐには行けなかったのですが翌日お伺いしました。
また、漏電しているブレーカーは切ってあるとの事でした。
分電盤を見ると、確かに一つ切ってある安全ブレーカーがあったのですが、一応全回路の絶縁を測定しました。
その切れているブレーカーの抵抗値は100V回路で0.3MΩ、他の回路もそれ以上の抵抗値はありました。
通常、100V回路で0.3MΩの抵抗値があればOKで漏電ブレーカーは作動しません(抵抗値の数値が0.1MΩ未満くらい低くなってくると漏電ブレーカーが作動し落ちます)が、時間が経過して少し抵抗値が改善したのかと思いました。
それでこちらの安全ブレーカーを試しに上げてみると、漏電ブレーカーではなく、この安全ブレーカーが落ちます。
これは漏電ではなく、短絡(ショート)という事になります。
漏電でしたら安全ブレーカーを上げると漏電ブレーカーが落ちますが、安全ブレーカーを上げて、その安全ブレーカーが落ちるようでしたら、その安全ブレーカーの故障か短絡などが原因です。
ちなみに今回は短絡で、その原因は写真の延長コードでした。
漏電?短絡(ショート)?
石川県七尾市
この短絡箇所を見つけるのに、時間がかかる時は本当に時間がかかります。半日以上かかる事もあります。
短絡の場合、何かきっかけがある場合があるので、今回どういう状況でブレーカーが落ちたのかお話を聞いてみると、ホットプレートで焼肉を焼いている時に突然ブレーカーが落ちたとの事でした。
どこのコンセントからホットプレートの電源を使用していたのか聞いたところ、写真の延長コードを使っていたとの事でした。
こちらの延長コードを見た瞬間、古いというのもありますが既に被覆が破れ、芯線(銅線)が見えている状態でした。この時点で十分危ないですね。
また、今回は延長コードの劣化によるものでしたが、天井裏の電気配線をネズミがかじってショートしたり、分電盤の中にネズミやゴキブリが入って感電することで短絡(ショート)に繋がったりする事もあります。
珍しいケースですと、短絡(ショート)ではありませんが、ハクビシン(白鼻芯)か何か小動物が天井裏でオシッコをして、そのオシッコにより照明器具が漏電するという事もありました。
本当に何があるか分かりません。
漏電?短絡(ショート)?
石川県七尾市
普段あまり気にしないと思いますが、見た目で古いと感じる延長コードは新しい延長コードに変えた方がいいですね。
あと、ホットプレートのような消費電力の大きい家電製品を使用する場合は、壁のコンセントから直接電源を取る方がいいと思います。
コードが届かない場合で延長コードを使用する場合は、延長コードが問題ないか確認した方が良いかもしれません。
短絡して配線が熱を持つとブレーカーが落ちて電気をすぐさま遮断してくれるのですが、短絡というのは仮に一瞬だったとしても火災の原因になるほどの熱を発生するので、気をつけた方がいいです。
電気はそういうものですので、資格の無い方や電気の怖さを知らない方は安易に電気工事をしないほうがいいですね。
ちなみに、電気工事の死亡事故で多いのは高圧電気(6,600V以上)の感電よりも身近な低圧電気(100V、200V)の感電による事故が多いのです。