工場・高天井の照明交換工事(LED化)
2022/05/07
高天井照明 水銀灯からLEDへ交換(地上高10m)
石川県・富山県
先日、工場内の高天井(地上高さ約10m)に設置してある水銀灯をLED照明に交換する工事を行いました。台数は約60台です。
高さが約10mあるので交換作業には高所作業車を使用します。元々400wの水銀灯がついていたのですが、今回使用した高天井用照明器具LEDの消費電力は約160wです。
消費電力はかなり低くなりますが、明るさは確保できています。
また、今回のLED化と一緒に必要のない水銀灯や安定器は撤去しました。ですので、照明器具の台数は減っていますが、アンビエント照明としてはちょうど良い明るさです。
LEDの場合、水銀灯と違いスイッチをONにすればすぐに点灯しますから使い勝手も良いです。
水銀灯は明るくなるのに時間がかかりますし、一旦切ってまたすぐ点灯させようとしてもある程度ランプの温度が下がるまで点灯しないなど、少々使い勝手が悪い部分があります。
照明器具の配置方法として、アンビエント、タスク、タスク・アンビエント照明などの考え方があります。
タスク・アンビエントという考え方は空調機器にもありますね。
基本的に高天井に取り付ける照明器具はアンビエント(周辺)照明になります。空間全体を照らし明るくする全般照明のことです。
例えば工場であれば作業するポイントにもう一つ照明を配置する。これがタスク(作業)照明になります。局部照明ですね。
この2つを上手に組み合わせた照明の配置が、タスク・アンビエント照明になります。
タスク・アンビエントにする事で、アンビエント(周辺)照明の明るさを若干落とし、タスク(作業)照明で必要な場所は明るくし、必要のないタスク(作業)照明を消すことで省エネに繋がるという考え方ですね。
高天井の照明器具の配光角は、基本的に拡散に近い広角になっていると思いますので、アンビエント照明むきに作られています。
画像の高天井のLED照明の配光角は115°の広角配光(ワイド)なので、明るいです。
ただ、照明器具本体から出る光がいくらパワーがあって明るくても、壁や床や天井の色、また周辺にある物の色などがブラック系の暗い色だと全然明るく感じないこともあります。
人の目に飛び込んでくる光というのは、先ほど言った壁や床や天井、そして周辺にある物に反射した光が人間の目に届く事になります。
照明器具本体から出る光を直接見ることはありませんよね。眩しくて見ていられないでしょう。
そして色によって光の反射率が全然違ってくるのですが、単純に白色に対しての光の反射率は90%くらいになりますが、黒色に対しての光の反射率は27%とかなりの差があります。
白色の空間に照明を点灯させると明るく感じますが、黒色の空間に照明を点灯させても明るく感じません。
ですので、暗いと感じる場合は照明器具の問題ではなく周辺の色が関係していることもあるんですね。
空間の明るさを考えるときは、照明器具の選定や灯数、配置だけでなく天井・壁・床の色、そしてインテリアなど物の色も考慮する必要があります。