排水管からポコポコと音がする(ダブルトラップ)
2021/09/12
排水管から音が出る
ダブル(二重)トラップ
お風呂の浴槽に溜まっていたお湯を最後に流したり、トイレの後に水を流したりした時に、ポコポコと音が鳴ったりしませんか?
ほとんどのご家庭では鳴らない音だと思いますが、音が出るお家もあります。これは排水管(下水管)の問題なのですが、ダブル(二重)トラップが原因の可能性が高いです。
このダブルトラップとはどういう事かと言うと、左の画像(スマホでは上の画像)は手洗い器で、下の真ん中の太いパイプが排水管ですが、「U」の字を描いてから壁の中に排水管が入っていますよね。
この「U」の部分をトラップと言います。なぜこういう形をしているのかと言うと、排水を流すと必ず最後にこの「U」の部分に水が溜まることになりますよね。
ここに水を溜めることで、下水管から上がってくる嫌な臭いを止めています。この「U」の部分、トラップがないと下水の臭いがそのまま上がってきます。
このトラップは、全ての水まわりの器具に必ず付いています。キッチンの排水、洗面台の排水、お風呂の排水、トイレなど全てですね。
そして、このトラップは基本は排水管に1ヵ所しか設けません。2ヵ所設けると問題が生じます。
それがダブルトラップの「ポコポコ音」ですね。音もそうですが、1番の問題はトラップが2ヵ所あることで排水が流れにくくなるのです。
先ほど器具に必ずトラップは付いていると書きましたが、ダブルトラップになっている場合、もう一つどこにトラップが付いているかというと、住宅内の下水管です。下水管の汚水マスにトラップがある場合があります。
インターネットで検索しても製品が出てくると思いますが、このトラップ付きの汚水マスは地面の中に埋設されているので、工事中でしか見ることはできません。
最近の住宅の下水管の汚水マスにはトラップ付きはほとんど使用しないのですが、20年前は必ずトラップ付きの汚水マスを使用していました。そういう問題が起こるとはメーカーも業者も思っていなかったと思います。
ダブルトラップの問題が出たからといって、簡単にこのトラップ付き汚水マスをトラップ無しの汚水マスに交換することはできません。一度掘り起こして交換するとなると、コストもかかります。しかも一軒の家に3ヵ所〜4ヵ所くらいあります。
このダブルトラップの対策品として、エア抜き用の汚水マスのフタ(キャップ)があります。
ポコポコ音というのは、トラップ(水溜り)とトラップ(水溜り)の間に挟まれた逃げ場のない空気がトラップ(水溜り)から出る音なのですが、この逃げ場の無い空気を抜くために汚水マスのフタをエア抜き用に交換するのです。
そうすると、ポコポコ音はなくなります。排水のスピードも少しは早くなると思います。
ただ音がなくなるだけでもいいですね。